樹木葬の費用はどのくらいかかる?

樹木葬とは

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木を墓標として埋葬することを前提とした葬儀のスタイルです。
既存の樹木のもとに埋葬する場合もあれば、埋葬後に樹木を植える場合もあります。
聞きなれない「樹木葬」ですが、1999年以降に岩手県の祥雲寺で行われたのが始まりと言われています。
墓地・埋葬等に関する法律に基づいて区画された場所に埋葬します。

日本というのは、葬儀においては宗派を重視する傾向があります。
なので、宗派をおざなりにした葬儀を行うことが珍しく、さらに形式を取り決めて葬儀を行うことを良しとしている風習があるのです。
それが良いところでもあるのですが、状況によっては宗派に縛られて故人や遺族が不本意な想いをすることも少なくありません。
しかし近年ではこういった自由な形が取り入れられる傾向あります。

海外では地域によっては、昔から樹木葬に等しい葬儀を行っているケースはよく見られます。
では、なぜ日本では樹木葬が今まで流行しなかったのかというと、それは、前述した「宗派」という日本特有の理由があり、なかなか知名度が上がりませんでした。

しかし最近では、海外の自由な葬儀のスタイルが、徐々に日本でも知られるようになりました。
その中には、海洋において葬儀を行い、遺骨などを完全に灰に変えて海に還すという葬儀も存在するのです。
この形の埋葬も、日本で行われたばかりの時は「珍しい」ものとして注目を浴びましたが、最近では海に還すこともさほど珍しくなくなってきました。

樹木葬は費用がかかるは本当?

樹木葬というと特殊なイメージがあるため、特別費用がかかるのでは、と思われることが少なくありません。
けれど、比較的低価格で行うことが可能なのも、樹木葬の特徴といえます。

まず、樹木葬の費用は10万円前後が相場であることを知っておきましょう。
というのも、簡易的な墓地、そして葬儀だけで樹木葬は完了してしまうからです。
一般的な墓石などの用意は必要ありません。

けれど中には、樹木葬の費用の中に100万円超というのも存在します。
なぜならそれは、業者との付き合いにより100万円超になるケースもあるからです。
また、業者の悪影響で100万円超になっているわけではなく、業者のほうで土地の選別、及び葬儀の申請などを行うと、どうしても多くの対応が問われるようになるので、個人で行うよりも葬儀にお金がかかってしまうだけです。

補足となりますが、樹木葬の費用で最も高い費用は墓です。
墓というのは、簡易的なものであれば埋葬を意識したタイプのものもありますので、簡易的なもの、安いもので良いのであれば、こちらを選択すると良いでしょう。

樹木葬だから簡易的になる、といっても、きちんと墓穴を掘ってもらえる、複数の人と動物の骨を埋めることが可能になるという利点があるため、近年では、このような要素も含めて樹木葬の人気が上がっているのです。